容量市場とは何か
- WattPolicy
- 3月8日
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~日本の電力供給を4年後まで支える仕組み~ 電力の「量」を事前に確保する
電力市場では、電気の「価格」だけでなく「供給力(kW)」の確保が重要です。いくら安い電源があっても、必要なときに動かせなければ停電を防げません。日本の容量市場はこの問題に対処するため、2020年度に電力広域的運営推進機関(OCCTO)が運営する形で創設されました。
仕組みはシンプルです。実需給の4年前にオークションを開催し、将来の供給力をまとめて調達します。落札した発電事業者は、実需給期間中に供給力を提供する義務を負い、その対価として容量確保契約金額を受け取ります。費用は小売電気事業者が「容量拠出金」として支払い、最終的には電気料金に転嫁されます。
5回のオークションで何が見えたか
2020年度の第1回オークションでは約定価格が14,137円/kWと高水準になり、業界に衝撃を与えました。翌年は3,109円/kWに急落し、価格の乱高下が問題視されました。その後、エネルギーコストの上昇や維持管理費の増大を背景に価格は再び上昇。2024年度実施の第5回(実需給2028年度)では経過措置控除後の平均単価が11,134円/kWと過去最高を更新し、約定総額も1兆8,506億円に達しました。
価格上昇の主な要因は、①既設電源の維持コスト増加、②経過措置(FIT電源の控除率)の縮小、③一部エリアでの市場分断—の3点です。北海道・東北・東京エリアでは上限価格(NetCONEの1.5倍)で約定するケースも出ており、エリア間の供給力不足が顕在化しています。
今後の注目点
2024年度から正式に請求が始まった容量拠出金は、新電力を含むすべての小売電気事業者に影響します。蓄電池や需要応答(DR)の参加拡大、長期脱炭素電源オークションとの連携、そして「4年前調達」という仕組みの見直し議論が進んでいます。再エネ拡大と電源の脱炭素化が進む中、容量市場は日本の電力安定供給を支える核心的な制度として、引き続き進化が続きます。

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